舌が原因の口臭ってどんなもの?
いつもはあまり意識しないで、食事や物を話す時に使っている
舌ですが、よくよく見てみると、口の中でかなりの体積を持って
いる器官だということに気づかされませんか?
この舌が原因となる口臭も、残念ながらあるんです。
臭いの原因になるのは舌苔とよばれるもの
なのですが、皆さんは御存じですか?
正に読んで字のごとく、舌の上に苔の様に生えた、白色、または
淡黄色の付着物で、この舌苔の中にあるタンパク質が分解される
時に、口臭の臭いの元となる“揮発性硫黄化合物”が発生するのです。
では、そもそもこの舌苔って何かと言いますと、その中身は、細菌、剥が
れた口の中の粘膜の皮、血球、そして食べ物のカスなどから出来ています。
あまりキレイなものではないことが想像できるのではないでしょうか。
先ほど、臭いの原因になると言った舌苔の中のタンパク質は、主に粘膜の皮の細
胞に含まれています。これが、細菌が持っている分解酵素でアミノ酸に変えられ
て、最後には“揮発性硫黄化合物”となって嫌な臭いを発生するのです。
“揮発性硫黄化合物”にも3種類があり、それぞれ硫化水素、
メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドといいます。
ちょっと難しい名前です。特に覚える必要は
ありませんので安心して下さいね。
舌苔は、健康な人の舌にも付いているもので、その量が多いと口臭として臭いが
目立ってきてしまうのですが、その時に臭いの元として高い濃度で検出されるの
は、3種類のガスの中の硫化水素で,卵が腐った様な臭いを持っています。
舌苔の多さや、舌の上での分布の仕方は人によって差があるといいます。
それは、舌自体の形だったり、舌の表面の多数の突起の
状態だったり、生活習慣などによって影響を受ける様です。
一般的に言えることとしては、舌苔は舌の先の方
よりも、奥に多くついていることが多い様です。
これは、舌の奥がくぼんでいること、舌の表面の小さな突起(糸状乳頭といいます)
の長さが奥にいくほど長くなるので、汚れが付きやすいこと、舌の奥は嘔吐中枢に
近いので、あまり強く触れる機会がないことなどが理由と考えられます。